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■ 2020/07/11

階段リフォームのポイント

「長年使っている階段が老朽化し、階段を踏むたびにミシミシと音が鳴って不安…」という方も多いのではないでしょうか。

家庭内の事故は階段が原因であることも多く、危険な階段をそのまま放置していては、そのうちあなたや家族が事故に巻き込まれてしまうことも考えられます。

また、自身の高齢化や出産などのライフスタイルの変化によって、階段のリフォームが必要になる場合もあります。特に、高齢者のいる住宅では、手すりをつけるなどの工事が必要になってきます。そこで検討したいのが階段のリフォームです。

今回は、これから階段をリフォームしようと考えている方が知って役に立つ情報をご紹介します。

階段の建築基準法とは?

階段の各パーツは昇降のしやすさや安全面への配慮から、建築基準法でサイズが規定で定められています。そのため、規定額のサイズで階段を作ることはできません。

・階段の横幅は75cm以上

・蹴上げ(階段の一段の高さ)は23cm以下

・踏み面(階段で上り下りする時に足を乗せる踏み板の上面)の奥行は15cm以上

が昇りやすい階段のサイズといわれています。

階段の昇降のしやすさは、傾斜ではなく蹴上げと踏み面のバランスが重要です。そのため、リフォーム会社としっかり相談をして、検討しましょう。

また、手すりの設置も建築基準法で義務付けられています。

手すりがない側は壁にするか、それに代わるものにすることも義務となっているので、この規定に沿ってデザインやサイズを考えていきましょう。

階段のリフォーム内容は?

階段のリフォームといっても内容はいろいろあります。

例えば、子育てや介護・加齢などでライフスタイルが変わり、これまで当たり前のように使っていた階段が危険だと感じることがあります。

その場合は手すりの配置や階段を緩やかにする、広くするといったリフォームが考えられます。

階段を広くしたり緩やかにしたりする場合

急な勾配で昇り降りが大変という方には、段数を増やしたり、ストレートの階段を回り階段にしたり、階段の位置を変えたりすることをおすすめします。

その際、場合によっては家の間取りを変更する必要があります。段数を増やすだけでも緩やかな勾配にはなりますが、階段の長さも調整すればよりいっそう昇り降りがしやすくなります。

場合によってはスペースの配分を変えず、段数を増やして1段あたりの高さを低くするというケースもあります。まずは、リフォーム会社に現場を見てもらって提案してもらうといいでしょう。

階段の床材を変更する場合

床材が傷んでいる場合は、重ね張りをすることで架け替えよりも費用を抑えることが可能です。

また、表面に傷がついているだけで強度に問題がない場合は、上に床材を重ねて貼り付けるという方法もあります。見た目がきれいになるのはもちろん、ケガに備えられる柔らかい床材もあるのでこちらも検討してみてはいかがでしょうか。

知っておくべき階段の種類は?

階段の新設や架け替えを考えているのであれば、階段の種類について把握しておくとよいでしょう。

直線階段

ストレートタイプの階段です。

シンプルな構造かつスペースもあまり必要ないため、比較的安価なのが特徴です。

ただし、スペースが狭いと急こう配になってしまい危険度が高まるため注意が必要です。

4m以上の階段にする場合は、4m以内で踊り場を儲けるよう建築基準法で定められています。

かね折れ階段

途中でL字型に曲がっているタイプです。

直階段とは異なり、踊り場が設置されることになるため、階下まで一気に転落するのを防げます

吹き抜け構造との相性がよく、空間演出効果を高めるとされています。

ただし、折れ曲がる分だけ面積が必要になり、費用も高めです。

折り返し階段

L字のように90度ではなくU字型、つまり180度に曲がっている階段です。

かね折れ階段と同じく、踊り場が設置されることで転落のリスクが下がり、安全性が高くなります

さらに、ステップ数が増えるので、緩やかな勾配となります。ただし、かね折れ階段よりもさらに広いスペースが必要です。

螺旋階段

螺旋状のステップが特徴の階段です。

狭いスペースでも設置することができ、おしゃれな雰囲気を演出することができます。

しかし、形状が複雑なので価格は高めです。

さらに、三角形のステップを採用することが多いため、中心にいくほど路面が狭くなり、実用性が低いといえるでしょう。

階段リフォームのポイントは?

階段をリフォームする際には、何よりも安全面に配慮することが大切です。

階段の明るさ

窓がある場合、昼間は日差しが入り足元が確認しやすいですが、夜は見えにくく足元が不安定になります。

暗いと昇降の際に踏み外してしまう可能性があるため、フットライトを取り付けるなど明るさをプラスするよう工夫すると良いでしょう。

また、階段材は明るめのものを選ぶと足元が見えやすくなります。

サイズと勾配

階段を使用する自分や家族の体格や性別、年齢によって、踏み面などのジャストサイズが異なります。

サイズに加え、勾配にも気を配りましょう。

勾配を緩やかにすると、蹴上げは短く・踏み面は長くなります。そうすると、大きな歩幅が必要になるので昇降時に負担がかかってしまいます。

滑りにくい階段かどうか

特に、人造大理石やフローリング、カーペットを使用する場合や、踏み面の部分には、滑りにくい素材を用いるようにしましょう。

木材やコルク、カーペットなどは滑りにくい素材の代表です。

まとめ

階段のリフォームの大きな目的は、安全性を高めることです。

デザインだけで決めてしまうと、思っていたより使いにくかったり、最悪の場合は怪我をしてしまったりすることにもなりかねません。

階段は家の中でも事故が起きやすい場所であるため、適切な価格でしっかりとした工事を行うべきです。

「手すりくらいなら自分でもつけられるのではないか…」と考える方もいるかもしれません。

実際、DIYが得意な人であれば可能だと思います。しかし、取り付けがあまく、使用中に外れてケガをしてしまうことも十分に考えられます。

せっかくお金をかけてリフォームするので、できれば満足のいくリフォームにしたいものです。

そのため、安全性や使いやすさに配慮しながら、リフォームの内容を検討していきましょう。

自分で対処するのは最小限にし、信頼できるリフォームのプロに任せることをおすすめします。

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