キッチンリフォーム
■ 2020/05/24
マンション編 キッチンリフォーム注意点は?
戸建てと違ってさまざまな構造上の制限がかかってしまうマンションリフォーム。リフォームの際に何に注意すればいいのか、最低限知っておくことが大切です。
ここでは、マンションリフォームの注意点についてご紹介します。
マンションのキッチンをリフォームする際の注意点
限られた面積を考慮したレイアウト上の注意点
マンションの場合は戸建てと異なり、間取りを大幅に変えるのは難しい場合があります。
そのため、キッチンだけを広くすると、リビングが狭くなるなどの影響が出てしまいます。
キッチンを移動させる場合の注意点
キッチンの移動が出来る場合でも、移動範囲には制限があります。例えば上図の左のように床下にゆとりが無い場合は、遠くに移動させることは配管の勾配が無くなってしまうため難しいです。
逆に上図の右のようにゆとりがある場合は、多少遠くに動かしても十分な勾配が確保できるので問題がありません。このようにマンションの構造によって移動範囲は異なってきますので、図面を見せながら相談することが重要なポイントです。
マンションの管理規約に関する注意点
マンションの管理規約によりリフォーム出来る内容に制約があります。それぞれのマンションで内容は異なりますが、よくある規約には以下のようなものがあります。
●床の材質に関する制約
●電気の容量やガス給湯器のサイズに関する制約
●騒音防止のための遮音等級による制約
●リフォームの工事時間に関する制約
●リフォーム機器の搬入や組み立てに関する制約
また、マンションによってはリフォームする際に管理組合の承認が必要なところもありますので、その点も確認しておきましょう。
ガスや電気の容量を考慮してプランを作る
キッチンのリフォームに合わせてIH調理器や食洗器など新しく取り入れたいと考える方も多いかもしれません。そこで注意すべきは電気の容量です。
マンションでは一戸あたりの電気容量に上限があるため、電気の容量を上げなければいけないケースもあります。容量を上げられれば良いのですが、上げられない場合もあるので特に注意が必要です。
利用するキッチン家電を考慮しながら、コンセントの数や位置、それに必要な電気の容量を確認しておくようにしましょう。
マンションのキッチンリフォームで出来ること、出来ないこと
キッチンの位置が変更できない
マンションでは構造上、キッチンの移動ができる物件とできない物件があります。
移動できるマンションは、床下に空間がある二重床のマンションです。床下に排水管や電気配線を通すことができるので、間取りの自由度が高いです。
あくまで、床下で勾配をとりながら排水管をパイプスペースにつなげられる位置までの移動となります。
移動できないマンションは、床下に空間がないマンションです。排水管の移動ができないため、キッチンの位置を移動する間取り変更はできません。
平成に建築されたマンションなどは、床下にスペースが確保されている場合が多いようですが、それ以前のマンションはキッチンを移動できないケースがあります。
IHヒーターに変更が出来ないリフォーム
人気のIHクッキングヒーターに変えたいという方も多いと思います。
IHヒーターは200Vの電圧が必要なものも多く、電気容量を上げる必要が出てきます。IHヒーター以外の調理器具も利用する場合には50アンペア程度は欲しいところですが、マンションによっては管理組合への確認が必要になります。
特に古いマンションの場合は建物全体への電気供給量に制限があり、難しい場合もあります。
希望の床にすることが出来ないリフォーム
各マンションの実態に応じてそれぞれの管理規約が存在します。規約内ではリフォームに関する設備や建材に関しても記載されているケースが多く、戸建てのように好きなものを選ぶということはできません。
多くのマンションでは管理規約の中で階下住民への生活音の配慮として「防音規定」が定められています。そのため、この基準を満たす形でリフォームを行わなければなりません。管理組合から最新の管理規約を入手して、必ず確認するようにしましょう。
まとめ
キッチンのリフォームでも戸建てとマンションでは出来ることや、注意すべきポイントが異なってきます。マンションならではの制約事項を理解したうえでどんなリフォームが可能なのかをあらかじめしっかり確認したうえでリフォームを考えて下さい。