内装
■ 2020/08/04
砂壁や土壁の補修&リフォームの方法
昔の和室などで見かける砂壁や土壁は、 独特の趣や風情があります。
最近では、ハウスシック症候群や化学物質アレルギーなどの対策としても注目され、人気が高まってきています。
しかし、砂壁や土壁は月日が経つと、ひび割れや大きな剥がれなどの不具合が生じることがあります。そういった場合、補修やリフォームにはどのような方法があるのでしょうか。
そこで今回は、砂壁や土壁の補修&リフォームの方法をご紹介します。
砂壁の特徴
砂壁は、 色砂(天然砂や砕石、あるいはそれらを着色ないし焼成したもの、金属粉、色ガラス粉、貝殻粉など ) を糊で練って上塗りし、仕上げた壁のことをいいます。
主に和室・床の間の内壁に取り入られていることが多く、 伝統的な壁として根強い人気を誇っています。
土壁の特徴
砂壁とは反対に、下地から表面まで土を使った壁を土壁と呼びます。
土壁の原料は、土の他に藁などを用いることがあります。藁などを用いた場合、繊維質がつなぎの役割を果たし、強度を持たせ調湿作用が高まります。
歳月が経つほどに藁の発酵が進んで繊維が細かくなり、壁の強度がさらに増していくのが特徴です。
砂壁や土壁のメリット
機能面のメリットとしては、
①耐火性が高い
②断熱効果が高い
③自然素材なのでアレルギーになりにくい という点があります。
また、砂壁や土壁には調湿作用があるので、室内の湿度を自然に快適な状態に調整してくれるという点もメリットといえるでしょう。
砂壁・土壁の補修やリフォームの方法は?
まずは下地を確認しましょう。
砂壁や土壁はもともと耐久性に優れていて、長く使用することができる壁だそうですが、欠けたり、カビが生えたり、変色したりといったことがあれば、補修やリフォームなどが必要になります。
また、塗り壁は基本的には重ね塗りが可能ですが、実際に重ね塗りをする前に、下地の状態を見極めることが大切です。
例えば、手で触ってポロポロ剥がれ落ちるような状態の場合は、今ある壁を剥がして下地を整え、仕上げ塗りをする必要があります。
※元の壁の状態に問題がない場合も、上塗りする仕上げ材によって、直に重ね塗りできるものもあれば、先に下地処理が必要な場合もあります。
元の壁の状態や、仕上げ材の選び方について不安がある場合は、プロに相談することをおすすめします。
重ね塗りをする場合
砂壁や土壁を重ね塗りする場合、既存の壁と似た素材を重ね塗りするという方法もありますが、「砂壁に珪藻土を重ね塗りする」というような違う素材を上塗りすることも可能です。
リフォームする壁と同じような素材のものを重ね塗りすれば、元の機能や風合いを保つことができますし、少し欠けた部分を補修したいという場合は、同じような素材のタッチアップ材を使用して、その部分だけ補修することもできるでしょう。
また、薄く均一に塗る砂壁や土壁は、プロの左官技術がないと難しいこともありますが、珪藻土の場合は塗りムラも味わいのある表情として捉えることができるので、DIYでもチャレンジしやすい素材と言えます。
その際 1度塗りか2度塗り、模様付けをどうするかなどによっても総費用は変わるため、一概に珪藻土を上塗りする方が高くなるとは言い切れませんが、一般的には、砂壁や土壁よりも、珪藻土の方が価格は高くなるでしょう。
まとめ
砂壁や土壁には「温かい」や「懐かしい」など多くの魅力があります。だからこそ、その雰囲気と機能を残しつつ補修・リフォームをして趣のある砂壁と土壁を残してはいかがでしょうか。
また、砂壁と土壁は職人の腕で壁の持ちが変わるので、リフォームをする際は信頼できる職人や業者に依頼することが重要になります。
プラニング・K 高松リフォームスタジオは、水回りやエクステリアだけでなく、
内装リフォームも承ります。何かお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください♪