内装
■ 2020/06/22
シーリングファンを取付けるメリットと注意点
シーリングファンとは、天井に取付けるタイプのファンのことをいいます。
最近は一般家庭でも空調の改善などの目的で利用されるようになってきました。中心にライトが付いたものを選べば、照明器具の交換として使うことができます。室内のデザインを向上させるインテリアとして、リフォームの際に取付けを検討するのも良いでしょう。
今回は、シーリングファンを取付けるメリットや注意点をご紹介します。
シーリングファンのメリット
冷暖房効率が良くなる
シーリングファンを取付ける最大のメリットはサーキュレーターのような役割を果たし、部屋の中の空気を循環させる点にあります。
温かい空気は上へあがり、冷たい空気は下に溜まるという性質があります。天井付近に溜まった温かい空気と、床面に溜まった冷たい空気を強制的に循環させることで、室温を一定に保つことが出来ます。
間仕切りのない空間や、吹き抜けなどの大空間では違いを感じやすいでしょう。
電気代節約になる
<夏場>
足元に溜まる冷気と天井付近の暖気を対流させ室内温度を均一にできれば、冷房設定温度を27〜28℃(省エネ奨励温度)に設定しても体感温度は26℃と同様の快適性が得られます。
冷房の設定温度を1℃上げると約10%の省エネになります。
<冬場>
せっかく温めた空気が天井付近に溜まってしまいます。空気を循環させることにより室内の温度差を少なくし「足元の冷え」や「のぼせ」の不快感を解消できます。
暖房の設定温度を2℃下げると約10%の省エネが期待できます。
夏と冬では羽根の回転の向きを変えますが、リモコンが付いているものを選ぶと操作は楽に行えます。
インテリアとして室内のグレードをアップする
シーリングファンといえばホテルや、ラウンジ、美容室などをイメージする方もいらっしゃるでしょう。
お部屋のイメージに合わせてデザインを選べば、リゾート気分でゆったりと優雅な時間をご自宅で過ごすことができるようになります。
空気をキレイにする
最近は空気清浄機を使用する家庭も多くなりましたが、室内の空気がよどむと十分な効果が得られない場合があります。
シーリングファンと併せて使用すれば空気を循環させ空気清浄機へ全体の空気を送ることができ、効果的に空気をキレイにすることができます。
部屋干しができて乾燥機の使用が減る
天気が悪い日は部屋干しをする家庭も多いことでしょう。
あまり知られていませんが、シーリングファンを回した室内に洗濯ものを干すと乾きが早くなります。
乾燥機を使用すると結構な電気代がかかる場合がありますので、状況に合わせてシーリングファンを活用しましょう。
シーリングファン取り付け時の注意点
重量がある
シーリングファンは一般的な照明器具と違って重量があります。
天井の耐荷重量は、5~10㎏程度までとなっている場合が多く、耐荷重量より重いものを取り付けてしまうと、天井ごと落下してしまう危険性があります。
国産であれば日本の住宅事情に合わせてほとんどが10㎏以下で作られていますが、モーターの振動などの力も加わりますので、この点も考慮して事前に必ず重量の確認をしておきましょう。
掃除がしづらい
扇風機の羽根にホコリが付くのと同じように、シーリングファンの羽根にもホコリが付きます。天井に取付けているため掃除がしにくく、ファンの向きを変えたときなどにホコリが落ちてくる可能性があります。
長い柄のモップなどを使って定期的にお掃除することが大切です。
工事が必要な場合がある
一般的にはしっかりした天井に引掛ローゼットや引掛シーリングなどがあれば取付可能です。
しかし、ローゼットの交換や配線しかない場合は電気工事や天井の補強リフォームが必要になるため、専門業者に相談しましょう。
●ローゼットの種類
<耐荷重量5kgまで>
・角型引掛シーリング
・丸形フル引掛シーリング
<耐荷重量10kgまで>
・フル引掛ローゼット(ハンガー付き)
・引掛埋込ローゼット(ハンガー付き)
まとめ
シーリングファンは一年を通じて室内温度を一定にし、省エネ効果を発揮するアイテムです。インテリアとしての魅力も考えると、ご自宅に取り入れてみたくなるのではないでしょうか?
注意点も参考にしつつ、ぜひ一度検討してみてください。