内装
■ 2020/06/19
キッチンの照明の選び方
キッチンの照明の役割は非常に重要です。手元にどれだけの光の量が必要なのか、キッチンにどういった色のライトが向いているのか、どの位置にどのようなライトを付けるのが良いのかなど、照明ひとつでキッチンが大きく変わると言ってもいいでしょう。
しかしキッチンをリフォームする際に、照明はあまり重要視されていない傾向にあります。
そこで今回は、キッチンの照明を上手に取り入れて素敵なキッチンになるようにするにはどうすれば良いのかなどをお話したいと思います。
キッチン照明の明るさ
※ 明るさを表示する場合、白熱電灯でのW数で表記します。
蛍光灯やLEDなど省エネ電球の場合は表示W数相当のものを対象にしてください。
キッチンの明るさについてはいろんな考え方がありますが、一番に主照明(部屋を全体的に照らすメインライトのこと)は「作業場」としての明るさが必要ということがあります。
キッチンの主照明は天井部に設置されることが多く、できれば手を振り上げても当たらない高さが好ましいです。
また、熱を生じやすい白熱電球より、蛍光灯やLEDなどの省エネ球の方がコスト削減も期待できておすすめです。天井が高い場合などは少し明るめ、シンクの上や前方に手元灯にペンダントライトなどを使う場合はそんなに明るくしなくても大丈夫です。
ただ、省エネ照明を使う場合も、できれば「電球色」を選択するようにしましょう。
なぜなら、手元灯やダイニングの照明などには白熱電球や電球色の省エネ球を使うことが多く、そういった照明との親和性を高めることが必要です。
キッチンだけがやけに白っぽいのはあまり良くありません。きちんとした明るさの主照明があれば、手元灯というのはキッチンに立った人の影に対して補助の光、というように考えて大丈夫です。
だいたい40W×2個とか、25W×3個とかが適当だといわれています。
キッチンカウンターのペンダントライト
キッチンに立つ人はほとんど下方向を向いて作業をするので、作業中にライトをじっくりと見ることがないでしょう。しかし、キッチンに入るときやキッチンを離れたときにはどうしても目に入ります。
また、家族やお客様の場合は、ダイニング側やリビング側からキッチン全体を見ることになります。その時にペンダントライトは、目につくインテリアとして重要な役割を担うのです。
ダイニングテーブルが近い場合は、ダイニング用照明と高さを違えて設置することも大切ですし、高さもガラスが小さければ比較的下に、大きければ比較的上に、という配慮も必要でしょう。
アイランドキッチンの照明
アイランドキッチンの場合は、テーブル面の高さが少し低めにつくられていることが多いです。また、人の頭がいろんな方向からアイランドの上に乗り出してくるということも考えなくてはなりません。
そのため照明を少し高めに、器具やガラスの下端が床上175㎝~180㎝になるように吊ることをおすすめします。
また、ペンダントライトではなくシャンデリア系の照明を設置されることも最近は多くなってきていますが、そのときも同じように考えてください。
もう一点、キッチンカウンターとは考えが違う部分があります。それは、明るさです。
アイランドキッチンの上の明るさについては、ペンダントライトに頼ることがあります。その場合、必要な明るさを確保しつつ眩しすぎと感じさせないように工夫する必要があります。
キッチンカウンターにダクトレールを設置する
キッチンにペンダントライトを設置する場合、あらかじめ個数と位置を決めて、そこに引掛けシーリングを用意するか、またはダクトレール(ライティングレール)を設置するのが一般的です。
新築・リフォームの場合は、ダクトレールは天井にぴたりと付く形のものをお選び下さい。
また、簡易型ダクトレールと呼ばれる既存の引掛けシーリングに後付けするタイプのものですと、天井とレールの間に隙間ができるのでおすすめしません。
たとえ天井にぴたりと付いていても、正直ダクトレールはそんなに格好良いものではありません。
しかし、ダクトレールの「位置が左右に動かせる」という点は魅力的です。
また、ダクトレールであれば、照明を2台設置した後で、すこし寂しく感じるようであれば、3台に増やすということが可能です。
引掛けシーリング用天井カバー
ダイニングテーブル上やキッチンカウンター上の引掛けシーリングとの接続部分を隠したい方は、天井カバーがおすすめです。
いくら美しいガラスが吊るされていても、天井部分にプラスチックがむき出しではあまりきれいとは言えません。
メーカによって、いろいろな天井カバーがあります。理想に近いものを選ぶようにしましょう。
まとめ
照明が変わるだけでも、キッチンは明るくなり作業がしやすくなります。
そのうえ、雰囲気も照明ひとつで印象はガラリと変わるので、キッチンにおけるライトの役割というのは非常に大きいと言えるでしょう。
どうしてもキッチンが暗かったり作業がしづらかったり、もう一つ何か雰囲気を出せるアイテムが欲しいと思われていたりする方は、ぜひ照明のリフォームを考えてみて下さい。
照明を変えるだけで、LDKやキッチンは劇的に変わる可能性があります。ライトを変えてもっと豊かなキッチンライフを送ってみるのはいかがでしょうか?