その他
■ 2020/06/05
ペットと安全に暮らせる住空間のポイント
ペットは家族の一員です。飼い主にとって便利で快適な設備や仕様も犬や猫にはストレスを感じるものだったり、時には命に関わる事故につながることもあります。
今回は、ペットと暮らす際のポイントについて紹介します。
ポイント1「安全性」
確認しておきたい危険エリア
玄関
ドアを開けた途端、外へ飛び出してしまい事故に巻き込まれるといった危険性が最も高いのが玄関です。
リビングから玄関ホールまでが一直線ではない間取りがベストですが、もしそうでないのなら玄関ホールに自由に入れないように対策をしましょう。例えば、廊下などに赤ちゃん用の安全柵やペットフェンスを設置するという方法もあります。
キッチン
飼い主は平気でも、犬や猫には毒となるネギ類などの食材や包丁などの刃物、火気など危険が多いのがキッチンです。
理想は犬や猫が自由に行き来できない独立タイプのキッチンですが、そうでない場合は、ペットフェンスなどを使って対処できるか確認しましょう。
浴室
シャンプーや洗剤を舐めてしまった、浴槽に落ちて溺れてしまったなど、浴室も事故が起こりやすい場所です。
浴室の扉はしっかり閉められるか、浴槽のフタは犬や猫が乗っても壊れない丈夫なものか。また、浴室の扉を閉め切っても湿気がたまらない、窓や換気扇があるかを確認しておきましょう。
階段
犬の目は、鼻先近くの近場は焦点が合わずはっきり見えていないと言われています。
そのため、階段などの段差を踏み外してケガすることも少なくありません。猫は階段が大好きですが、犬の場合は、階段を使わなくても問題がない生活スタイルができる住まいかどうかを判断した上で、赤ちゃん用の安全柵やペットフェンスなどを使い、行き来を制限できるようにしましょう。
バルコニー
意外に多いのが、2階以上のバルコニーからの転落事故です。小型犬や猫の場合、ちょっとした隙間から脱走してしまう可能性もあります。
庭
何気なく植えられている草木の中には、犬や猫が口にしてはいけないものが含まれている可能性があります。危険な植物が植えられていないかを確認してください。
【口にすると危険な植物例】
ポトス、アイビー、ストレリチア、ポインセチア、スパティフィラム、ディフェンバキア、カラー、ジャスミン、スズラン、チューリップ、クロッカス、水仙、あじさい、彼岸花、シクラメンンなど
ポイント2 「ストレス対策」
家族が集まる場所に犬専用スペースを設ける
犬は集団行動を好む動物なので、いつも家族の側にいたいと考えています。犬がくつろぐ犬専用スペースは、リビングなど自然に家族が集まる場所か、その近くにつくるのがベスト。
犬は音に敏感な動物なので、出入り口付近や窓際、隣家や道路と接する壁際は、犬専用スペースには適していません。
いざとなったら逃げ込める犬のプライベートスペースを確保
留守番中や、雷などの音に怯えているとき、怒られたときなど、犬が安心して逃げ込めるスペースを確保しておくことも大切です。
犬専用スペースであるリビング側にサークルなどの囲いを設け、その中に屋根付きの小屋を置いてあげるのが理想のカタチです。
ポイント3 「空気環境」
空気の流動性や湿度調整がうまくいっていない住まいは、ホコリやダニ・カビの繁殖を引き起こし、ペットはもちろん、飼い主の健康をも害しかねません。また、犬や猫は過乾燥も高湿度も苦手で、皮膚病などの健康トラブルの原因にもなります。
体高が低く頭が床に近いペットは、空気環境の悪化の影響をもろに受けます。また、換気の悪さは、ペット特有のニオイの定着を促してしまうため、快適な住まいとはいえません。家族みんなが健康で快適に過ごすためにも、空気環境は意識してチェックして欲しい項目です。
ポイント4 「収納」
触って欲しくないものは、基本、犬や猫の目に触れないよう片付けることが、大切です。犬や猫にとっては、触れられるもの=オモチャのようなものだからです。誤飲などの事故を防ぐ意味でも、壊されたくない大切な物を守る意味でも、しっかり片付けることを習慣としてください。
設備面でできる工夫
設備についてもペットのために工夫できることはあります。床材はなるべくコルク材などのペットが滑りにくいものを選ぶといいです。ペット用のコーティングを施すのも効果的ですが、とにかくペットが滑ってケガをしてしまわないように工夫する必要があります。
また、犬や猫の肉球はとても柔らかいので、階段の段差が大きいと飛び降りた拍子にケガをしてしまう恐れがあります。そこで、段差が緩やかな階段を設置すればペットも安心して階段を利用できるようになります。 緩やかな階段は人にとってもメリットがあります。妊婦や高齢者になったときに気軽に上り下りができ、小さな子供にとっても利用しやすいからです。
まとめ
ペットと一緒に暮らす家族の家は、飼っている動物の種類によっても気を付けなければならないことが違ってきます。人間の生活空間を壊さず、インテリアの邪魔をしない。そしてペットと共に暮らしていける素敵な住まいを実現してくださいね。