コラム
■ 2020/06/02
梅雨を迎えて気をつけたいカビ対策
今年も梅雨の季節がやってこようとしています。
梅雨の間、湿度の高い状態が続くとカビが発生しやすくなります。そのまま放置しておくと、住まいにも人にも悪影響がでることもあり住宅を湿気から守る対策を行う必要があります。
そのため今回は、梅雨のカビ対策について紹介します。
梅雨が来る前にやっておきたい家の備え
カビの発生条件・場所
カビは、「温度」「湿度」「栄養分」の3つの条件がそろったときに発生します。
カビの栄養分となるのは、食べ物の食べこぼしや皮脂、水垢などの汚れです。カビの胞子は空中を浮遊しており、条件の合う場所に胞子が落ちると増殖します。カビが増えると汚れやにおいが発生するだけでなく、家が傷む原因にもなりかねません。
梅雨は、カビが増殖する条件がそろいやすい季節です。カビが発生しないように、湿気が溜まりやすい場所は常にチェックをするようにしましょう。
まず、湿気が溜まりやすくカビが発生しやすいのは、キッチンや脱衣所、浴室、押し入れ、下駄箱のほか、布団、衣服などの布製品です。衣類や布団はカビやすく、放置しておくと虫が湧いてしまうこともあります。
湿気が多く発生しやすい場所の対策
浴室
常に水を大量に使う浴室は、住まいの中でも湿気が一番多い場所です。
お湯からは水蒸気も発生するため、一見乾いているように見えても湿気がこもっていることがあります。
使ったあとは、常に換気扇をオンにして、できれば最後にシャワーで浴室についた石鹸カスなどを洗い流し、全体をタオルで乾拭きすると湿気が抑えられ、カビの発生を防ぐことができます。
浴室に窓がある場合は、窓も開けておくようにしましょう。
押し入れ、クローゼット
服や布団など、布製品をしまっている押し入れやクローゼットは、実はとても湿気やすい場所です。
特に布団は、就寝中に体から出た牛乳瓶1本分くらいの水分を毎日吸収しているので、その水分も湿気やカビの原因になります。
除湿剤を置いたり、扇風機を使って換気したり、こまめに布団を干すなどしてください。
室内干しをしているところ
雨などで洗濯物を室内に干せば、さらに湿度が上がってしまいます。
梅雨時に洗濯物を干す際は、洗濯物の下に新聞紙を敷いたり、洗濯物と洗濯物の間を広く開けて扇風機を当てたりすると早く乾き、 生乾きも防ぐことができます。
洗濯機、食洗器などの水を使う家電製品があるところ
意外と見落としがちなのが、水を使う家電製品から出る湿気です。
洗濯機や食洗器なども湿気の原因になります。対策はとにかく換気扇を回すことです。
エアコンが設置されている場所は、使用している間だけでも除湿機能を使うとより快適に過ごせます。
家庭でできるカビ対策
目だけでなく臭いも確認
見た目だけで判断せず、カーペットやソファーを持ち上げて裏側の臭いもチェックしてください。カビ臭がしたら、内部に見えないカビが生えている可能性があります。家具や床、押し入れの中も注意が必要です。
風通しを良くする
湿気を逃がすために、普段から窓を開けて換気を行うことが大切です。調理中や入浴後も換気扇をしばらくは回しておくといいです。
こまめな掃除を心がける
カビは、ほこりや人の垢を好むので、特に梅雨前はこまめな掃除をすることが重要です。
洗剤が流されず残っていたら、そこからカビが生えることがあります。カビを発見したら、いきなり乾いた布や掃除機を使うのは厳禁。カビの胞子が空気中に広がる原因となるので、掃除の際は市販のカビ取り剤を使用してください。
外の湿度が高いときには窓を開けない
換気は大切ですが、家の中に外からの湿気を取りこまないことも大事です。雨の日などの湿気が多い日は、窓を開けないようにしましょう。
お風呂からあがったら、ドアを閉めて換気すると浴室の湿気が他の部屋に広がりません。
防カビリフォーム
根本的な解決を目指すのであれば、カビを発生しにくくする環境作りのためのリフォームがおすすめです。
家の中のカビのお悩みでも多い、結露しやすい窓には、断熱性能を上げる二重窓を設置する事で結露を防ぎカビの繁殖を抑えることができます。
壁が黒ずんでいる時は、壁紙の裏側のカビが原因だったりします。
湿気がこもりやすい部屋の壁側にぴったり家具をつけていて、長い間動かしていない場合は、壁にもカビが生えることがあるので要注意です。
壁のリフォームでのカビ対策には、珪藻土や漆喰などの自然素材の壁材を使うのが効果的です。
浴室やトイレといった水周りには、防カビ抗菌効果のあるコーティングがおすすめです。防菌剤配合のコーティング剤で浴室や床などの素材の表面を保護することで、カビが生えにくくなり普段のお手入れが楽になります。
まとめ
カビが生える前にきちんとした対策をして家の寿命を延ばしつつ健康に過ごせる住まい環境を手に入れてください。一番はこまめに掃除を行うことが大切です。
梅雨入り時の対策を万全に行い梅雨時でもきれいで快適な暮らしを叶えましょう。
